辛口! 密着取材でわかった【常識の枠をぶち壊す】全米も注目する今話題のプロチアダンスチームの5つの秘密 | 海外でのスポーツ観戦・体験・トライアウト・ウェディングはWSC

辛口! 密着取材でわかった【常識の枠をぶち壊す】全米も注目する今話題のプロチアダンスチームの5つの秘密

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ここ半年ほどで、日本国内だけでなく、全米も注目するほど、存在感が増してきたプロチアダンスユニット LOICX GIRLS☆。「チアを主役に」を合言葉に、海外進出を目指す日本初のプロチアダンスチームとして4年前に結成された。職業として成り立たないチアダンスの環境を大きく変えようというオーナー会社の意向もあり、特定のチームや団体に所属せず、様々な経歴を持ったダンサーたちが、踊る環境や挑戦できる環境を求めて集結することに。

 

しかしながら、その道のりは思い描いていた理想からは程遠く、ダンサーたちとオーナー会社との温度差は少しずつ開いていく事に。スタジオすらない…練習やイベント出演は実費…教えてくれるチームディレクターもいない… など整っていない環境などを理由にメンバーが次々に脱退。また、出演料が0円といった常識を覆す取組をしてきたことで、業界からのバッシングを浴びるなど、理想と現実の狭間で悩み、多くの苦しみを味わってきたが、それでも言い訳をする事なく、海外で踊ることをあきらめることなく挑戦しているダンサーたちの為に、決して信念を曲げることはなかった。現在は、当時の状況からは想像できないほどの環境が整備され、”海外で踊る”事を目標に突き進んでいる。

 

そんなロイックス・ガールズは、日本国内で様々なイベントでパフォーマンスをしながら、2014年には、ニューヨークで開催されたNFLスーパーボウル関連イベントに出演。翌2015年には、NBAサクラメント・キングスの公式戦でパフォーマンスするなど、日本のチアダンスチームとしては、これまでの常識を覆す取組を行ってきた。

2016年こそ、チーム環境を大改革した影響で海外で踊る機会はなかったが、2017年11月には、ニューヨーク遠征も決定しているというから驚きだ。

 

これまでのチア業界を見渡せば、海外で踊ることは決して簡単な事ではないはず。ましてや特定のチームや団体に所属していないLOICX GIRLS☆が、どのような環境下でこの取組を実現しているのか。

 

非常識ともとれる取組には、多くの秘密が存在していた。その秘密を探るべくオーナー会社の社長に失礼な質問をぶつけてみた。

出演料0円でイベント出演する本当の秘密

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プロチアダンサーの世界は、出演料を収入源として活動するのが常識であり、その金額で個人やチームの価値が決まると言っても過言ではない。しかしながら、LOICX GIRLS☆は、チーム結成当時から、現在も出演料0円を軸に活動を続けている。出演に伴う移動費や宿泊費、諸経費等をいただいたとしても利益は0円で、それに関わるオーナー会社の人件費などを含めれば毎回赤字という現状。どうやってチームを運営しているのか。

 

筆者:イベント出演でギャラをもらわずどうやってチームを運営しているのですか?お金をいただかないのにプロと言えるのでしょうか?

社長:ダンサーたちの目標は海外で踊る事を目標にした野心溢れるダンサー達です。そんな夢や希望を持ったダンサーたちに必要な事は、挑戦する気持ちや様々なイベントにおける経験値です。そして、チアダンサーとは、人々を元気づける存在でなければなりません。本当に応援してもらいたいスポーツチームや企業、地域の人たちは決してお金に余裕があるわけではありません。イベントの大きい小さいに関わらず、ロイックス・ガールズの挑戦に共感し必要とされればお金を気にせず声をかけていただける。こんな時代ですから、仮に出演料を定めてしまえば、パフォーマンスの中身とか、チームの理念などを知る前に、ギャラの安い方に流れてしまう可能性がある。それなら無料でいいかなと!だからイベント出演においては赤字で良いんです。ダンサーたちの経験値があがり、必要としてくれる人たちを元気づけることができ、存在を認めてくれれば十分です。お金をもらう事だけがプロではありません。必要とされた時に、期待値以上のパフォーマンスを提供できるからプロなんです。でも結成当時は不可能でしたが、今ではちゃんとダンサーに報酬も渡せるようになりました。

所属すればプロ 報酬がもらえる秘密

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イベント出演すればするほど赤字。この取り組みに業界からの批判もあったというが、現在LOICX GIRLS☆へのイベントオファーは日々絶えない。しかしながら今ではプロとして報酬もきちんと渡せるようになった。何とも矛盾した回答だ。

 

筆者:素晴らしい考えである事はわかりました。でも動けば動くほど赤字になるというのに、ダンサーに報酬を渡せるようになったというのはどうにも納得出来ません。資金に余裕があるのでしょうか?

社長:今はまだ投資の時期だと思っています。資金に余裕なんてないです。でも海外で踊る事は普通に考えたら簡単な事ではないですし、職業として成り立っていないチアダンスの環境を整える為には、それなりの長期的な”仕組み”が必要になります。さらには、海外に挑戦したいという強い気持ちを持ったダンサーたちの存在が欠かせません。

 

筆者:仕組みとダンサーの強い気持ちさえあれば報酬を渡せるというのですか?お金もないのにどこから出てるのかさっぱりわかりませんが。

社長:仕組みの根幹にあるのは、ロイックスガールズが日本中駆け回り、様々なシーンでイベントに出演し、これまでのチアダンス業界の常識を覆すような取り組みを実現し続ける事です。当たり前の事をやるのではなく、常に不可能なチャレンジをし続けていく事が、将来的には多くのファンを獲得する事につながります。海外進出はまさに不可能を可能にするチャレンジです。そして憧れを持ってくれた子供たちが所属できる組織が「ロイックス☆チアダンススクール」です。現在は幼稚園児~小学生のクラスがあり、生徒数は全国で400名弱です。2017年度内には500人を超えると思いますが、ここで出た収益の20%を、ダンサーの報酬として渡しています。生徒が増えた理由はLOICX GIRLS☆のおかげなんで当然のことです。でもこれ、渡せるようになったのは最近のことなんです。利益がなければ渡せない…結成当時のメンバーには本当に申し訳なかったです。今はまだ金額的には少ないですが、将来的には一般社員と同水準くらい渡せるようになります。踊りながら、安定した収入を得られる。つまり職業として成り立つという事になります。

 

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LOICX☆チアダンススクールの存在によって生まれた収益の中から20%もの利益をダンサーに渡すとは、何とも大胆な発想だ。分配する額は一律パーセントが設定されているので、ロイックスガールズが活動すればするほど認知も増え、スクール規模が大きくなり続ける為、ダンサーの報酬額は底なしに上がる。さらには、スクールを受け持つ先生も、生徒数に応じて給料の幅が設定されているらしい。最大で50分レッスンの単価が15,000円にまでなるというから、先生のアルバイト単価としては異常な数字だ。

 

【LOICX GIRLS☆が挑戦→憧れを持つ子が増→生徒が増える→先生の給料が増える→ダンサーの報酬が増える】

 

このサイクルが報酬がもらえる秘密というわけだから何とも優れた仕組みだ。

世界で活躍する振付師がディレクターに就任した秘密

振付師 Ana DeVillegas

ロイックス・ガールズが海外挑戦する上で、欠かせないのが指導者の存在。現在は、世界で活躍するような振付師をディレクターとして招致している。少しずつ注目度が上がってきたチームとはいえ、まだまだ成功したとは言い難いこのチームに、それほどメジャーな振付師が就任するとは思えない。しかも日本人ではなくアメリカ人である。

 

筆者:チームディレクターは、シャキーラやニーヨ、ショーンポールなど世界的なアーティストと仕事をしている振付師と聞きましたが、そんな人がLOICX GIRLS☆の指導を引き受けるとは思えないのですが?まずは身の丈に合った日本人のディレクターを選ぶべきではなかったですか?

社長:身の丈にあったディレクターを就任させたと思っていますよ。今のロイックス・ガールズにはそれほどの価値があります。ただおっしゃるように、世界で活躍しているような振付師が来てくれたことには秘密があります。Ana(振付師)とはチーム結成当時より交流があり、Anaがオーナーを務めるGCC(ゴッサムシティチアリーダー)とは姉妹チームとして活動してきていました。GCCはニューヨークジャイアンツというNFLのチームのチアをやっていますが、チーム直下の組織ではない為、活動の幅に制限がありません。その動きはどこにも所属せずに活動するLOICX GIRLS☆の将来像に近い物を感じました。そのチームを成功に導き、かつ世界で幅広く活動をしている振付師をチームディレクターに就任させる事は簡単な事ではありませんでしたが、ダンサーに必要なアメリカ人の考え方や独特の身体の動かし方など吸収するものがたくさんありました。こんな人に教えてもらえる機会が常にあるなんてダンサーにとっては自分自身を成長させる大きなチャンスですよね。おかげで就任前のチームよりも格段にレベルアップをし続けています。

10社以上の大手企業がスポンサーになる秘密

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このチームにはどれほどの夢と魅力が詰まっているのだろうか。特定の団体に所属していないゆえの苦労もあるだろうが、その分活動の幅に制限がない為、小さなイベントだろうが大きなイベントだろうが、スポーツだろうがお祭りだろうが、テレビだろうがどこでも露出できる強みがある。しかも、世界で踊る事に飢えている強い意志をもったダンサー達が、世界で活躍している振付師からの指導を受けることができる。さらにはまだ少ないというが、踊りながら報酬も得る事ができる。疑いをもって取材した筆者も徐々にこのチームの魅力に引きこまれていく。

そしてまだこのチームには秘密があった。それは大手企業が10社以上もスポンサーとしてLOICX GIRLS☆の夢に共感してくれているという点だ。スポンサーのおかげで、ダンサーはサプリメントやシューズ、練習着、カバン、フィットネスクラブの利用、身心のメンテナンスなどの十分すぎるほどの恩恵を受けることができる。ロイックスガールズというブランド力や露出の頻度からすれば、スポンサーメリットとしては、現時点ではまだまだ乏しいと言わざるを得ないながらも、これほどの企業がスポンサーに付く理由は何かしらあるはずだ。

 

筆者:今のLOICX GIRLS☆にはスポンサーメリットを感じません。私が社長ならもっと露出度が高く誰もが知っているようなチームをスポンサードしますが、見えない所でスポンサーメリットを出しているのですか?

社長:ロイックス・ガールズは、日々スポンサー企業への感謝を忘れることなく活動しています。決して露出度が多いわけではありませんが、応援してくれているスポンサーの為にも、必ず目標を達成するという強い信念を持っています。今は活動する事の意義や情熱、そして夢に共感をいただき厚意でご支援をいただいていますが、本当の意味で恩返しできるのはこれからだと思います。

簡単に海外で踊れる秘密

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大手企業の心を動かすほどのチーム理念を持つロイックス・ガールズ。このチームの一番の魅力は何なのか。それは報酬でもなくディレクターでもなくスポンサーでもなく、やはり海外で踊る事を簡単に成し遂げてしまう点だ。わずか結成4年の中で、すでに海外に2回も進出して、さらには今年のニューヨーク遠征も決定済み。なぜこんな事が可能なのだろうか。

 

筆者:海外で踊る事は簡単なことだと豪語していますが、ちょっとオーバートークですよね?

社長:相変わらず失礼な質問ですね。海外で踊る事は簡単ですよ。ただ誤解をしないでいただきたいのできちんと伝えますが、海外で踊るだけの実力がダンサーにあればの話です。私たちの会社は、世界中の様々なスポーツチームとビジネス上の取引をしています。だから、チームの理念を伝えてそれ相応の場面にふさわしいダンサーであれば、アメリカだけでなく、ヨーロッパやアジアでも踊る事はできます。しかし、ビジネス上の取引をしている以上、信頼関係がものをいう世界でもあります。あまりに期待はずれなダンサーを連れていけば、ビジネス上の取引が崩れるだけでなく、日本のダンサーのイメージも変えてしまう怖さもあります。だからこそ、LOICX GIRLS☆には、日ごろから踊る時だけなく日頃からプロとしての立ち振る舞いを意識させ、しっかりと練習もさせています。そして、ダンスの実力、プロとしての意識もろもろが整ったタイミングで、海外進出の機会を与えるようにしています。

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直接取材をしてみて思った事がある。あえて辛口な質問を社長にぶつけたのも、LOICX GIRLS☆というチームの本心を聞き出したかったからだ。その本心とは【どこまで本気で常識をぶち壊すつもりなのか】という点。まだ成長過程にあるこのチームが、この先大きな目標を達成し成功する為には、多くの課題や困難が待ち受けているだろう。しかしながら、このチームとダンサー達ならそれを笑って乗り越えていく姿を感じ取る事ができた。

 

現在LOICX GIRLS☆は、11月のニューヨーク遠征に向けて新メンバーオーディション参加者を受け付けている。しかも合格者の中から優秀な2名においては、ニューヨーク遠征に参加できる権利があるとか。これもまた常識の枠をぶち壊している。この記事を読んで、一緒にチャレンジしてみたいと思ったダンサーがいればぜひ挑戦してもらいたい。このチームには不可能を可能にする力がある。

 

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